THE SACRED LOTUS

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ダンデライオン・41




 寝耳に水だった。

 キョーコが話す内容は尚にとって、何もかもが初耳で、信じ難い内容だった。

「ずっと、ずっと言ってたじゃねぇか! ガキの頃のお前はシンデレラの話が好きで、俺がガラスの靴を持って迎えに来てくれるのを信じてるって!」

「……あぁ、そんなことを言っていたかもね」

「俺が! 一緒に東京に来て欲しいって言った時は、お前、嬉しそうに頷いたじゃねぇか!」

「あぁ、うん、そうだったね」

「俺が好きだったからだろ!? 俺が、“お前なんて家政婦代わりに連れて来た”って言った時だって、お前、青褪めてショック受けてたじゃねぇか!?」

「あぁ、うん。そんなこともあったね」


――どうして、こんなにショータローは怒ってるのかしら?

 私のことなど、どうでも良いとしか思っていない癖に。


 突然の豹変にキョーコは戸惑いを覚えていた。

「なぁ! 俺のことが好きだったからだろ!? 何で、今、そんなデタラメを言ってんだ!? これも、俺に対する復讐の一貫なんだよな!?」

 尚はキョーコの両肩を掴み、必死に揺さぶる。

 だが、キョーコはそれを迷惑そうに、そして、その尚の掴む力強さに痛みを覚え、眉を寄せる。

「……ショーちゃん、何を怒ってるの?」

「怒ってねぇよ! お前が訳わかんねぇことばっかり言いやがるから!」

「訳が分からない? どこが?」

「え?」

「……ガラスの靴のことは確かに憧れてた。私にとってシンデレラは、ガラスの靴は不遇な生活から抜け出せる象徴だったから。本当に憧れてたわ」

「やっぱりお前はデタ……」

「ごめんね、ショーちゃん」

 尚が言葉を紡ぐのを遮り、キョーコは冷めた視線を向け、そうじゃないのと首を横に振った。

「ガラスの靴を持って来てくれる人なら……別にショーちゃんじゃなくても本当は良かったの。ただ、ショーちゃんが一番身近に居ただけに過ぎなかった。それだけなの」

 そう言って、キョーコは哀しそうに微笑む。


――あの頃は、何も知らなかったあの頃だったら、本当にショーちゃんに来てもらいたいと願い、信じていた。

 ショーちゃんだけが良かった。

 でも、何もかも幻想だって理解してしまった瞬間からショーちゃんは王子様ではなくなった。

 そして、何より……コーンと言う本物の妖精の王子様を知ってしまったからには、“偽者の王子”など要らなくなった。

 そう、今なら良くわかるわ。

 ある時からその台詞は本当に単なる惰性に過ぎなかったんだと。

 *:.。. .。.:*・゜゚・*☆

 天音蓮華
 2011.12.16 執筆

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