THE SACRED LOTUS

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ダンデライオン・44




「え?」

 思いもかけないキョーコの答えに、尚の頭の中は真っ白になった。


――そんな馬鹿な。

 自分のことが好きだったから付き纏い、世話を焼き、そして、何でも言う事を聞いてきたわけじゃないと断言され、一瞬、尚の思考が止まった。

 思い浮かぶのは盲目的に、鬱陶しいとしか思えないあの頃のキョーコの態度。

 恋だの、愛だのと、夢見がちなことばかり言っていた。

 そして、そんなメルヘンチックな夢を勝手に描き、それを俺に押し付けようとしていたこと。

 あれが全部、嘘だったと言うのか?

 あの言動、態度が全部、キョーコにとって演技だったと言うのか?

 そんな、馬鹿な……。


 尚は自分の足元が崩れていくような、そんな錯覚を覚えた。


「ねぇ、ショーちゃん、聞いてる?」

「え?」

「だから、ショーちゃんが上京するときに私が付いてきた二つ目の理由。その様子じゃ、今の今まで一度として、ショーちゃんはさ、考えたことないみたいね?」

「……何をだ?」

 尚は喉に引っかかるようにして言葉を発する。

 その声は世間を賑わすアーティストとして、ありえないほどかすれていた。

「だから、ショーちゃんが上京すると決めた瞬間、私には京都に残り、普通に高校に通うって言う道は閉ざされたって言うことが分かってないでしょ?って聞いてるの」

「……そんなこと、ないだろ?」

 キョーコは尚の返答を聞いて鼻で笑った。

 余りにも予想通り過ぎて笑うしか出来なかった。


――どこまでも、自分のことしか考えていないんだね。

 そして、誰もが自分を一番に考え、持ち上げ、何でも合わせてくれるのが当然だと思っているんだね、ショーちゃん。


「ショーちゃんが一緒に来るか?って言った時、私には“YES”以外の選択肢はなかった。逆にショーちゃんが一人で、もしくは他の人と上京した場合、私は不破の家に残ることなんて出来なかったの。だから、私にとって結果は、所詮、同じだったわけ」

「……キョーコ、俺は」

「でも、勝手に一人でいなくなっちゃうよりは、私にとっては逆に良かったわ。女将さんたちに対する私の最低限の義務と立場は守れたわけだし」

 キョーコは呆れた様に溜息を吐く。

「結果論として、私自身も東京に来られたことはプラスになっているしね、そう言う意味では感謝してあげてるのよ?」

「……なんだよ、“あげてる”ってその態度。全く感謝されているように思えねぇよ!」

「……肝心なところは見て見ぬ振りの癖にそう言うところには素早い反応するよね、相変わらず」


――最低な男


 そう、キョーコは不快感も顕に吐き捨てた。

 *:.。. .。.:*・゜゚・*☆


 天音蓮華
 2011.12.20 執筆

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