THE SACRED LOTUS

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Fairy tale~Episode10-10~




 不破の両親について、キョーコはすでに許している。

 その優しさ、もしくは甘さを蓮たちは苦々しく思う。

「そうか。キョーコは不破の両親については許していると言うなら、少しは手加減してやるか。確かに、キョーコの立ち居振舞いは美しいからな。それが、今のキョーコの自信の一部であり、京子の強みなっているというのなら、社長として制裁は手加減してやろう。だが、養父となる俺、個人としては、不破夫妻もまたキョーコを不当に貶め、傷つけてきた加害者にしか見えん」

「……」

「必ず、それ相応の報いは受けさせる」

「しゃ……パパっ!」

 悲壮な表情のキョーコを一瞥するとローリィは大きなため息を吐いた。

「……これは決定事項だ。確かに、キョーコへの教育、躾はキョーコの人となりを見れば完璧だったと言っても過言ではないだろう。元々のキョーコの資質が良かったと言う前提があってこそだと思うがな。だがな、考えてみろ。同じような教育環境下において、どうして、不破尚と最上キョーコの人間性にこのような差ができたんだ?」

「それは……」

 キョーコは不安に瞳が揺れる。

「不破尚の資質が悪かったからか? そうかもしれん。でもな、一番の理由は甘やかされた結果だろう。彼があのような傲慢な人間になったのは、不破夫妻を始めとする周囲の大人たちの愚かさに起因している。正直、彼らに対し不信しか感じられん」

「……」

「それにな、言っただろう? 彼らの屑さ加減に腹が立っていると。キョーコにとって、そこの悪辣な環境が当たり前だった。だから、わからないのだろうな、自分が虐待されていた事に」

「……パパっ! 虐待なんて……」

「美しい立ち居振舞い、礼儀作法、諸々の習い事が君の糧となっていると君自身が認めている。そうだね、キョーコ?」

「は、はい、そうです」

「それらは君の自信になっている。だが、それ以上に、君は自らの価値を不必要なほど卑下するのは何故だ?」

「え?」

「“私なんか”と君はよく言うだろう? それで、よく蓮や社にも忠告されているはずだ。“私なんか”と言ってはいけないと、もっと自分の魅力を理解しろと。違うかね?」

「それは、でも……」

 オロオロとしだすキョーコを見て、ローリィは痛ましさを覚える。

 この姿こそが、日常的に奴らが完膚なきまでにキョーコの尊厳を抑圧し、自尊心を根こそぎ奪ってきたと言う証でしかない。

 そして、その結果が今のキョーコだ。

 自分の価値を認められず、受け入れられず、ただただ、ひたすら自己を卑下し、批判する。

 キョーコには何の落ち度がないのに。

 自ら追い詰められていく。

 唯一の救いは、このような悪辣な環境下においても、最上キョーコの資質は純粋で素直。

 愚鈍なまでにまっすぐと突き進む、不器用さ。

 そんなキョーコだからこそ、ローリィは全力で守りたいと思うのだ。

「キョーコ、君がされてきたことはすべて虐待なんだ」

 ローリィの言葉にキョーコは息を呑んだ。

 *:.。. .。.:*・゜゚・*☆。

 天音蓮華
 2014.05.02 執筆

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