THE SACRED LOTUS

CP二次創作小説サイトです。 BLは含まれません。

<< PREV | PAGE-SELECT | NEXT >>

>> EDIT

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
web拍手 by FC2

| スポンサー広告 | --:-- | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

>> EDIT

Fairy tale~Episode5-3~




 哀しみにくれた表情の蓮に、キョーコは胸が締め付けられるような思いがした。

「敦賀さん? 何で、そんな……」

「うん、俺はね、俳優として一度も祖国では認めてもらえなかった。どんなに努力しても、“クー・ヒズリの息子”でしかなく、誰もが俺をその枠の中に押し込めようとした」

「……」

「俺より演技が下手なヤツが役を貰え、俺は端役でさえ与えられない。でも、いつか、父を越える役者になるんだって……無我夢中で頑張ってきた。でもね、がむしゃらになればなるほど、それはもう悪循環で……何度も馘首を言い渡されてね。俺は徐々に腐っていったんだ」

「アッ……」


 ――思い出すのは、あの日。

 坊の中で聞いた、敦賀さんの過去。

 確かに、何度も役を切られた事があると言っていた。

 まさか、敦賀さんが?と不思議に思っていたけれど……。


「生意気だと言われた事もあるし、父親の、母親の笠がなければ何も出来ない癖にと詰られ、嘲笑された事もある」

 一層、哀しそうな顔をする蓮にキョーコは見ていられなくなる。

「何をやっても、何をしても、“久遠・ヒズリ”は評価されず、自暴自棄になって……毎日、喧嘩に明け暮れていた。今、思えば……いつ死んでも可笑しくない状況だったね」

「つ、敦賀さん!」

「でもね、そんな時でも、君との思い出だけは忘れたことはなかった」

「え?」

「あの10歳の夏の日。日本の京都で出会った、笑顔が可愛い女の子。何事も一生懸命で、前向きで、健気で、俺の初恋の女の子。……唯一面白くなかったことと言えば、その子には既に特別な男が居たこと」

「えっと……」

「“ショーちゃん”と言う王子様が迎えに来てくれると信じていて、“キョーコ”って呼んで良いのは“ショーちゃん”だけで。俺には“キョーコちゃん”としか呼ばせてもらえなかったことかな?」

「あ、その……えっと……」


 ――確かにあの頃の私は……本気で“ショーちゃん”がガラスの靴を持って迎えに来てくれると信じていた。

 今思えば、馬鹿馬鹿しく、忌まわしい過去に過ぎないが。

 そして……確かに、“コーン”には“キョーコちゃん”って呼んでと、それはもう偉そうに言った記憶が無きにしも非ずである。

 そんな過去の自分自身にキョーコは怒りと、そして、恐怖を覚えた。


 ――わ、私ったら敦賀さんに、な、なんて事をーーーーーッ!!!


 キョーコは心の中で絶叫した。

 *:.。. .。.:*・゜゚・*☆

 天音蓮華
 2011.06.13 執筆

 スキビ☆ランキング


 PrevNext
スポンサーサイト
web拍手 by FC2

| Fairy tale | 08:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT














TRACKBACK URL

http://0xsacredx0xlotusx0.blog.fc2.com/tb.php/33-feafcc4e

TRACKBACK

<< PREV | PAGE-SELECT | NEXT >>

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。